バイクを売るときの注意点は？トラブルを回避するための陸運局での手続き方法
乗らなくなったバイクを売るには、買取業者に頼んだりオークションなどを利用したりと様々な手段があります。しかし、オークションなどの個人間で売る場合には、必要な手続きを怠るとトラブルの原因になり損をしてしまうので注意が必要です。
今回は、個人間でバイクを売るときの注意点と、排気量別の名義変更に必要な手続きについて紹介していきます。
バイクを売るときに廃車手続きをしないとトラブルの原因に
バイクを売るときには、名義変更や廃車手続きが必要になります。手続きをしないまま他人にバイクを売ると、トラブルの原因になってしまうからです。たとえば、税金の通知がバイクの買い手ではなく自分へ届いてしまいます。
バイクは買い手の元にあるにもかかわらず、現在は利用していない自分が税金を支払わなくてはならないのです。せっかくバイクを売ってお金を得たとしても、税金の支払いで損してしまうのはもったいないです。また、売ったバイクに乗って買い手が交通事故や違反を起こしたときに、何もしていない自分が警察から呼び出される可能性があります。
交通事故や違反を起こすと罰金や免許停止などのリスクがあるので注意が必要です。事故を起こした本人は何もお咎めなく、自分だけが濡れ衣を着せられるのは大損ですよね。したがって、バイクを売る際には必ず名義変更や廃車手続きを行うようにしましょう。
気を付けておきたいのが、バイクの排気量によって手続きの仕方が異なることです。役所だけで済むものもあれば、陸運局で手続きする場合もあります。それでは排気量別の名義変更の仕方について見ていきましょう。
原付バイクを売る際の手続きと必要な書類
まずは排気量が125cc以下である原付バイクを売る際の手続きの仕方を見ていきます。原付バイクの場合は、名義変更をする前に、廃車手続きが必要です。必要な物を用意して市町村の役所で廃車手続きをします。必要な物はナンバープレート、標識交付証明書、廃車申告書、印鑑です。
廃車申告書は役所にあるので、手続きの際に受け取ります。標識交付証明書を失くしてしまった場合には、バイクの登録手続きをした役所で再発行をしてもらうと良いでしょう。廃車手続きが完了すると、廃車証明書が発行されます。
廃車証明書は買い手が再登録をするときに必要なので、失くさないようにしてください。次に、手続きに必要な書類を買い手に渡します。必要な書類は廃車証明書、自賠責保険証明書、譲渡証明書の３つです。自賠責保険証明書は有効期限が残っている場合のみで構いません。
譲渡証明書は、バイクの所有者が変わったことを証明する書類で、陸運局やインターネットで入手できます。記入の際の注意点としては、売り手の住所が車検証に書かれているものと現住所で異なる場合には、現住所を記入することです。
その場合は、譲渡証明書を陸運局の窓口に申請するときに住民票も必要となるので注意しましょう。必要書類を買い手に渡し、再登録の手続きをしてもらえば名義変更の手続きは完了です。
軽二輪バイクを売るときの手続きは陸運局へ
排気量が126cc～250ccの軽二輪バイクは、原付バイクに比べて廃車手続きに必要な物が異なるので注意しましょう。陸運局へ持っていくものはナンバープレート、軽自動車届出済証、印鑑、住民票です。
陸運局に着いたら用紙販売所で、軽自動車届出済証返納届、軽自動車届出済証返納証明書交付請求書を手に入れます。どちらの書類も複写式になっているので、重なってる紙にきちんと複写されるよう、丁寧に書いてください。
窓口に提出して廃車手続きが終わると、陸運局による確認の取れた軽自動車届出済証返納届と軽自動車届出済証返納証明書交付請求書が発行されるので受け取ります。この2点を買い手に渡して、再登録の手続きをしてもらってください。
買い手側の手続きが済めば名義変更は完了です。
小型二輪バイクは手続きの書類が多いので注意
排気量が251cc以上の小型二輪バイクは廃車手続きに必要な物が多いため、しっかりと確認して行いましょう。必要な物はナンバープレート、車検証、軽自動車税申告書、抹消登録申請書、手数料納付書、印鑑の6つです。
車検証を失くしてしまった場合には、陸運局で発行できます。軽自動車税申告書と抹消登録申請書、手数料納付書は、陸運局で受け取ることが可能です。抹消登録申請書を記入する際には、一時抹消登録と永久抹消登録のどちらかにチェックをする欄があるので、必ず一時抹消登録にチェックを入れてください。
永久抹消登録はバイクを解体するための手続きとなってしまうので、間違いのないよう注意が必要です。手続きが終わると、自動車検査証返納証明書が発行されます。この書類があれば税金を納める必要がなくなるので、売り手が決まる前に廃車手続きだけ先に済ませておくのも良いでしょう。
この後、買い手に陸運局で再登録の手続きをしてもらいます。バイクの車検が期限切れの場合は、買い手側で車検を通さなければならないので、名義変更が終わる前にバイクを渡してください。先に廃車手続きが完了しているので自分宛てに税金通知が届くことはないので安心です。
念のため、バイクを売ることが決まったら代金は先に受け取るようにしましょう。
ナンバープレートがない場合は新しく発行してもらう
ここまで見てきたとおり、廃車手続きには役所や陸運局にナンバープレートを返納しなくてはなりません。もしナンバープレートが盗まれたり失くしてしまったりした場合にはどうすればよいのでしょうか。盗まれた場合は、警察署に被害届と盗難届を出してください。
ただし、犯人が見つかるケースは少ないので、自分で再発行したほうが早いです。再発行をするには、役所や陸運局でバイク登録をした際の書類と自賠責保険証、運転免許証、印鑑を持っていきます。理由書を記入する必要があるため、盗難届の受理番号と盗難されたことを書いて提出すると、新しいナンバープレートが発行できます。
盗難ではなく紛失が原因の場合も同様です。警察署に紛失届を提出し、役所や陸運局で理由書に紛失届の受理番号と紛失したことを記入して提出します。
バイク買取業者に依頼すれば陸運局へ行く手間が省ける
バイクを個人間で売るときの名義変更手続きは、意外と手間がかかるものです。もし手続きが面倒だと感じたら、バイク買取業者に代行してもらうと良いでしょう。業者にもよりますが、有名なところであれば買取依頼をすると無料で行ってくれます。
失くしてしまった書類の再発行手続きも代わりにしてくれるので、役所や陸運局へ足を運ぶ手間が省けます。ただし、任意保険に加入しているのであれば、自分で解約の手続きをしなくてはならないので注意が必要です。自賠責保険の解約手続きは業者がやってくれるところもあるので、確認しておきましょう。